W R #3（新世紀エヴァンゲリオン）

サークル「未来視」（未来の視線。未来は明らかに段ボールで舗装されている）が刊行したこの新世紀エヴァンゲリオンのパロディは、アスカとシンジをリングに投げ込む…いや、箱と呼ぶべきか？ 47ページに込められた物語の天才性については、推測することしかできない。アスカはツンデレな心が、頑丈で頼りになるみかん箱に癒されることに気づくのだろうか？ シンジはついに、巨大ロボットではなく、段ボールの角を丁寧に折ることに感情のはけ口を見出すのだろうか？ 道具主義という実存的な恐怖は、果物箱がなくなるという、同じように恐ろしい空虚感に取って代わられるのだろうか？

綿密なキャラクター描写は想像するしかない。アスカはみかん箱を独占欲で満たし、完璧にテープで留められた縁をちらりと見るだけでシンジを叱責するのだろうか？シンジはいつものように、箱の構造的な強度を過剰に考えすぎて、少しでも潰れたら感情的にパニックに陥ってしまうのだろうか？

正直なところ、可能性は近所のスーパーの段ボールと同じくらい無限大だ。だから、真にユニークなエヴァンゲリオン体験、このシリーズを未知の（そして率直に言って不可解な）領域へと導く何かを求めているなら、日本語の辞書を埃をかぶって、同人サークルの闇に踏み込み、「ミカン箱をこよなく愛する会」の比類なき情熱を目の当たりにする準備をしてほしい。ただ…私たちに説明を求めないでほしい。私たち自身もまだ理解しようとしているところだから。でもまあ、少なくともオリジナルシリーズよりはましだろう？もしかしたら、本当のサードインパクトとは、人生の真の意味とは…きちんと積み重なった果物箱だと悟ったことなのかもしれない。深い、深い。